【第49回】容積率オーバー物件の購入リスクと対応策(福山市編)

 

 

容積率とは


容積率は、敷地面積に対する延床面積の割合を示す建築基準法上の制限です。
例えば敷地100㎡で容積率200%なら、延床面積は200㎡まで建てられます。
容積率オーバーとは、この制限を超えた建物を指します。

容積率オーバーの原因
建築当時は合法だったが、都市計画変更で制限が厳しくなった

増築や改築で制限を超えてしまった

建築確認を経ずに違法建築した

 

メリット(購入側)


価格が安い:金融機関の融資が通りにくく、現金購入者限定で割安

広い延床面積が手に入る:同価格帯より広い居住空間を確保できる

 

デメリット


再建築時に制限を受ける:建て替えで延床面積が小さくなる

融資が難しい:銀行ローンが通らない場合が多い

売却時の流通性が低い:買い手が限られるため値下げ交渉を受けやすい

 

福山市での事例


築30年の住宅が都市計画変更により容積率オーバーになったが、現況利用で賃貸運用

増築部分が未登記で、売買前に登記抹消を行ったケース

買取再販業者が現況のまま投資物件として販売

 

対応策


現況利用を前提に購入:建て替えを予定しない場合は有効活用可能

金融機関に事前相談:融資条件や自己資金割合を確認

売却戦略の準備:価格設定を市場相場より下げて流通性を確保

 

まとめ


容積率オーバー物件は広さと価格面に魅力がある一方、建て替えや融資面での制約があります。
福山市で検討する際は、現況利用の期間や将来の売却戦略を踏まえて購入判断を行いましょう。